日蔭のふたり

DVDで『日蔭のふたり』を見た。


主演は、クリストファー・エクルストン
彼が扮するジュードは石工をやりながらも
学問を究める夢を追い続ける青年。
一度は養豚家の娘と結婚するんだけどうまくいかず。
でも離婚はせず離れて暮らしている。


そんなジュードの前に現れたのがいとこのスー。
演じるのはケイト・ウィンスレット
スーは学校で働きながら教師をめざすが、
そのうち面倒を見てくれている年上の男性と結婚。
しかしこちらも結婚生活はぎくしゃく。


ジュードとスーは互いに惹かれあい
状況的には2人で暮らすことができるようになるんだけど、
特にスーが2人の愛の形にこだわりをもち、
結婚という法律や宗教にしばられた関係を拒む。


さらに、奥さんとの子どもをジュードが引き取ることになり
ジュードとスーとの間には未婚ながら2人の子どもが生まれる。
この家族形態に周囲は冷たい反応を示し、
1つのところに留まり住居を借り仕事を得るのは非常に困難に。


そしてジュードとスーを待ち受け
2人が築き上げた関係を一瞬にして消し去ったのは
あまりにも酷なラスト。。。



とりあえず非常に非常にダークなラストです。
一瞬私全身が硬直しました。
目をつぶりたくなりました。


話は全体的には淡々と進んでいくかんじで、
私の好きなタイプの映画です。
さらに、ケイト・ウィンスレットの演技がすばらしい!!
彼女は私生活でも映画女優だからといって派手ではなく
母親として地に足のついた生活を心がけているそうですが(ELLEで言ってた)、
彼女にはこういう地味ながらも生命力にあふれた日常的な役が似合います。
タイタニックのローズみたいのはいまいち。


あ、前に見た『アイリス』という
ケイト扮する女性作家とその夫の話も
彼女の演技とてもよかったなあ。


あと、ジュードの妻の描かれ方よかった。
妊娠したといってジュードと結婚し結局は妊娠してなかった。
オーストラリアに行くといって家を出たが
結局イギリスに戻ってきてバーで働いている。
自分はもう育てられないからとジュードに息子を押しつける。
自分で家を出て行っておきながらジュードと寄りを戻そうとする。
そんな一見気まぐれでひどい女なんですが
見ているとそんなに悪い女性ではないんです。
なんだか終始寂しそうで、でも現状を受けとめて強く生きてる。
息子に話しかける様子は迷いもあるが愛情にあふれてる。
あの女優さんもなかなかだなー。


結婚ってなんなんでしょう。
最近は未婚の夫婦も増えてきているらしいけど。
たしかに、互いを愛してるってそのきもちだけで
いっしょに暮らしていくことはできるけど、
私はやっぱり結婚したいなあ。
自分たちのためにじゃなくて
これから増える家族のために。
子どもたちのために。
彼らを守っていくという覚悟。
結婚って覚悟のあらわれのような気がする。


『日蔭のふたり』、まあ時間があったら見てみてください。
ケイト・ウィンスレットの演技に惚れこむことは間違いなしです。
ストーリー自体は私にとってはイマイチでしたが。。